1. リノベーション費用の基本相場

マンションの場合

• 平米単価：約15～20万円／㎡
• 実例：60㎡のマンションで約900万〜1,200万円程度

都市部の60～65㎡の2～3LDKでは、間取り変更や設備一新により快適な暮らしを実現するための目安となります。

戸建住宅の場合

• 平米単価：約10～22万円／㎡
• 実例：延床面積100㎡（約30坪）で1,000万〜2,200万円程度

戸建では外装、屋根、耐震補強、断熱改修などが必要になるケースが多いため、物件の状態により大きく費用が変動します。

2. 費用を左右する主なポイント

• 物件の立地と作業環境： 交通規制や狭い作業スペースの場合、資材運搬や施工効率が低下し、費用が上乗せされることがあります。
• 築年数・メンテナンス状況： 長期間手入れされていない物件は、配管や外装の劣化、耐震補強など追加工事が必要になる場合があります。
• 採用する設備・内装材のグレード： 高級な製品を選ぶほどコストが上がりますが、機能性やデザインのバランスを見極めることが大切です。
• 大幅な間取り変更・移動： 特に水回りの移動は配管変更や工期延長を招くため、注意が必要です。

3. 費用を抑えるための具体的な5つのコツ

1. 現状の間取りを活かす： 大規模な解体を避け、既存のレイアウトの良い部分を残すことで、追加費用を抑えられます。
2. 複数の工事を一括実施： 部分的なリフォームよりも、まとめて工事を行うことで工期短縮や諸経費の削減が可能です。
3. 設備・内装材の選定に妥協を設ける： すべてに最高級を求めず、機能性とコストパフォーマンスのバランスを考慮しましょう。
4. 専門性の高い業者を選ぶ： 物件特性に合わせた設計・施工を得意とする業者選びが、失敗を防ぐ鍵となります。
5. 補助金・減税制度の活用： 国や自治体の制度を上手に利用することで、実質的な負担を大幅に軽減できます。

4. 自分でリノベーションに挑戦した体験談

私がリノベーションに取り組んだ際、以下の3点を特に重視しました。これらの工夫が、無駄な費用を抑えつつ、理想の住空間を実現する上で大きな役割を果たしました。

① 間取りの変更は最小限に

特に水回り（キッチン、浴室、トイレ）は、できる限り現状の位置を維持しました。水回りの移動は配管の再配置や設備変更など大規模な工事が必要となり、追加費用や工期延長のリスクが高いため、現状のレイアウトを活かすことでコストダウンに成功しました。

② 床材の選定—こだわる部分と抑える部分の明確化

リビングなど、家族が長時間過ごす主要スペースには、デザイン性や耐久性に優れた高品質な床材を採用しました。一方で、寝室やその他のエリアには、コストパフォーマンスを重視した材質を選択。これにより、全体の予算バランスを保ちつつ、居住性とデザイン性の両立が可能となりました。

③ 業者選びは慎重に—必ず相見積を取る

リノベーションの成功は、信頼できる業者選びに大きく依存します。私自身、複数の業者から相見積もりを取得し、工事内容、費用、対応の丁寧さを比較検討しました。これにより、予期せぬ追加費用やトラブルを防ぎ、納得のいくプランでプロジェクトを進めることができました。

5. 業者選びとワンストップサービスの魅力

従来は、不動産会社で物件を探し、その後リノベーション業者に依頼する流れでしたが、最近ではワンストップリノベーションが注目されています。このサービスでは、物件探しから設計、施工、ローン相談、さらにはアフターメンテナンスまで一括でサポートしてくれるため、全体のコスト削減と安心感を得ることができます。

6. まとめ：経験と専門家の意見で理想のリノベーションを実現

リノベーション費用は、物件の立地、状態、採用する設備、さらには間取り変更の規模など、多くの要因で決まります。マンションの場合は1㎡あたり約15～20万円、戸建ての場合は約10～22万円が基本の目安ですが、最終的な費用は現地調査と詳細な打ち合わせで確定します。

私自身の体験から、初期の計画でしっかりと各項目の優先順位を決め、現場の状況に応じて柔軟に対応することが重要だと実感しました。まずは信頼できるリノベーション専門業者に相談し、現状把握と予算シミュレーションを行うことから始め、最新の補助金情報や減税制度も活用して計画的に進めましょう。